ゴシック・アンド・ロリータ

ゴシック・アンド・ロリータ(ゴスロリ)は、日本のストリートファッションの一つ。ゴシックファッションの持つ神秘的で暗い要素と、ロリータ・ファッションの持つ少女的な可憐さを組み合わせたスタイルが特徴である。

国際的な広がり

ゴスロリは日本発のファッションとして、海外でも注目を集めている。 また逆に、ゴスロリを目当てに来日する欧米人もおり、アメリカでも、日本へのツアーを企画する旅行会社「ポップジャパントラベル」が2008年4月に、竹下通りのゴスロリ店をめぐるツアーを企画したところ、アメリカ、ドイツ、イギリスなどから応募があり、定員もすぐにいっぱいになった。

関連する交通情報

ゴスロリの聖地である原宿や都心部へは、多くの人々が鉄道を利用する。鉄道会社は、時折特別なイベント列車を運行することがある。 2018年10月13日に実施されたさよなら運転をもって運用離脱した車両もあり、ファンに惜しまれた。

ファッションや文化は、歴史上の人物にも影響を与えることがある。第二次世界大戦期の海軍提督であった米内光政は、その人柄から多くの逸話を残している。 一方で、ジョセフ・キーナン首席検事はむしろ「あれは畑を庇っていたのだ。米内は素晴らしい」と敬意を表し、日本を離れる際、自筆の晩餐会招待状を送っている。

ゴシック・アンド・ロリータの要素

ゴシック・アンド・ロリータのスタイルは、特定の要素を組み合わせることで形成される。 主な要素としては、フリルやレースを多用したブラウスやスカート、ワンピース、 パニエで膨らませたスカートのシルエット、ヘッドドレスやボンネットなどの小物、 そして、黒や白を基調とした色使いが挙げられる。ゴシック要素としては、 十字架やコウモリ、蜘蛛の巣などのモチーフ、ダークな色合い、 そして中世ヨーロッパの建築様式を思わせるデザインが取り入れられることが多い。 ロリータ要素としては、少女のような可愛らしさ、 人形のような完璧な美しさ、 そしてヴィクトリア朝時代の子供服やロココ様式のドレスからインスピレーションを得たデザインが特徴である。 メイクアップも重要で、白い肌、赤い唇、強調された目元が一般的である。 髪型は、縦ロールや三つ編み、ツインテールなどが好まれる。 これらの要素が組み合わさることで、 ゴシック・アンド・ロリータ独特の世界観が表現される。 また、素材にもこだわりがあり、 ベルベット、サテン、レース、チュールなどがよく用いられる。 細部にまでこだわった装飾が、 このファッションの魅力を一層引き立てている。

ゴシック・アンド・ロリータのサブジャンル

ゴシック・アンド・ロリータには、さらに細分化されたサブジャンルが存在する。 例えば、「甘ロリ」は、ピンクや水色などのパステルカラーを多用し、 フリルやリボン、レースをふんだんにあしらった、 より可愛らしさを強調したスタイルである。 「ゴスロリ」は、黒を基調とし、 十字架や薔薇などのモチーフを取り入れた、 よりダークで神秘的な要素が強いスタイルである。 「クラロリ」(クラシカルロリータ)は、 落ち着いた色合いと上品なデザインが特徴で、 ヴィクトリア朝時代の貴婦人のような雰囲気を醸し出す。 「パンクロリ」は、パンクファッションの要素(チェック柄、スタッズ、チェーンなど)と ロリータファッションの要素を組み合わせた、 反骨精神と可愛らしさが融合したスタイルである。 これらのサブジャンルは、 個々の好みや表現したい世界観に合わせて選択される。 また、これらのサブジャンルは固定されたものではなく、 常に新しいスタイルが生まれており、 ゴシック・アンド・ロリータファッションの多様性を生み出している。 それぞれのサブジャンルには、 独自のコミュニティやイベントが存在し、 愛好家たちは情報交換や交流を深めている。 このように、ゴシック・アンド・ロリータは、 単なるファッションに留まらず、 一つの文化として発展を続けている。